scrcpyを使ってAndroidスマートフォンの動画をPCで視聴する

今日最終回でしたが,マンガUp!というアプリで他のsiteより12時間早く配信されているのに気づきました.でもモバイルアプリでないと視聴できません.手元ではスマートフォンしか無いので画面が小さい.

そういえば以前試したscrcpyだと画面キャプチャ禁止のアプリでも大丈夫だったのでこれでPCに画面転送してそちらで視聴すればいつもの画面で視聴できるのではと試してみました.

Note
音声についてはscrcpyのaudioブランチを自分でbuildして --forward-audio オプションを利用することで転送できそう ですが私は未確認で現在はBluetooth A2DP-source でPCに転送しています.3.5mm Audio cableなどでも良さそうです.

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Amazon Kindleで書籍が購入できなくて困る

川尻こだま(@kakeakami)さん の本が出たってことで普段あまり使わないKindleアプリを起動して読もうと思ったのですが,以下のメッセージが表示されて購入処理(無料だけど)できません.

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PCでAndroid端末の画面転送と操作が出来るscrcpy

Debian sid amd64環境ではパッケージがあるので簡単です,armhf/amd64/i386環境ではsnap版が存在します.その他幾つかのLinuxディストリビューションではパッケージがあったり,WindowsやmacOSでも動作するようです.

手元ではDebian sid amd64で動作しました.(Raspberry Pi OS armhfにsnap版を入れた環境ではエラーが発生.内容は未だ未確認)

Debian sid amd64環境だと以下のような感じで導入できました.このときAndroid端末は「開発者向けオプション」が有効になっていて,「USBデバッグ」が有効になっている状態でUSB接続されている必要があります.

Debian sid amd64環境での導入例
$ sudo apt install adb scrcpy (1)
$ lsusb (2)
  :
Bus 002 Device 013: ID 05c6:9024 Qualcomm, Inc. SDM439-MTP _SN:472BF8D8
  :
$ echo 'SUBSYSTEM=="usb", ATTR{idVendor}=="05c6" ATTR{idProduct}=="9024", MODE="0660", GROUP="plugdev", SYMLINK+="android%n"' \
| sudo tee -a /etc/udev/rules.d/51-android.rules (3)
$ sudo udevadm control --reload (4)
$ adb devices (5)
* daemon not running; starting now at tcp:5037
* daemon started successfully
List of devices attached
976d6a56        device
  1. 必要パッケージの導入
  2. AndroidのVID/PIDを確認(ここでは 05c6:9024 )
  3. adbコマンドが利用できるようにAndroid端末をudev roureに登録
  4. udev ruleを反映する
  5. adbコマンドで認識出来るのを確認

この状態で,scrcpy を実行することでAndroidの画面転送が出来ました.普通に操作も出来ます.
スリープ状態のときは画面が真っ黒ですが,マウス右クリックで解除されます.

$ scrcpy
INFO: scrcpy 1.14 <https://github.com/Genymobile/scrcpy>
/usr/share/scrcpy/s...93 bytes in 0.008s)
[server] INFO: Device: TINNO C330 (Android 9)
INFO: OpenGL shaders: ENABLED
INFO: Created renderer: opengl
INFO: Renderer: opengl
INFO: OpenGL version: 3.0 Mesa 20.2.4
INFO: Trilinear filtering enabled
INFO: Initial texture: 720x1280

20201210 21:12:59 2112960.resized20201210 21:12:31 2113779.resized20201210 21:12:30 2115127.resized

導入も簡単だしこれは便利.しかしメイン端末ではPCにUSB接続するとすぐに充電しなくなってしまうので長時間は使えません.

adb のワイヤレス接続の設定をすると別の端末や充電器で充電しながら利用できそうなので試してみました.

対象のAndroid端末をPCにUSB接続した状態で tcpip コマンドでリモート接続できるようにします.

$ adb tcpip 5555
restarting in TCP mode port: 5555

この状態でPCからAndroid端末を取り外し,Wi-Fi接続のIPアドレスを確認します.

PCでadbコマンドでAndroid端末に接続します.

$ adb connect <ANDROID_IP>>:5555

この状態で scrcpy コマンドを実行すると画面が表示され操作できます.充電器などに接続した状態でも利用できます :)

scrcpy には幾つかオプションがあります.便利そうなものとしては最大解像度を指定する -m, --max-size value で解像度を下げて表示できます,
-n, --no-control で表示だけで操作できなくします.
-r, --record file で画面を録画します.
-w, --stay-awake でscrcpyを実行中Android画面をロック,消灯しません.
-S, --turn-screen-off Android端末のスクリーンを消したまま操作できます.

ショートカットでは
Ctrl + h, マウス中キー でホームボタン,
Ctrl + r でAndroid画面回転,
Ctrl + s でアプリケーション切り替え,
辺りが便利そうです,

Ctrl + c でクリップボードのコピーなのですが,一旦Android側でコピーした後に Ctrl + c でPCへのクリップボードコピーのようです,Ctrl + v の貼り付けもAndroid感での貼り付けで,PCからAndroidのクリップボード貼り付けは Ctrl + Shift + v でした.

詳細は scrcpy --help を参照してください.

これでElectronアプリでPCで動かしているアプリをスマホで……とも思ったのですが日本語入力などはちょっと面倒.もう少し様子見しようと思います.

LinuxとAndroidで動作するGoogle Keep代替を探す

Google Keepはメモアプリです.Evernoteに似ていますがもう少し機能が少ない感じ.

自分は主にTodoや買い物リストなどにKeepを利用しています.PCやAndroidで買い物をメモしてお店でAndroidのメモを見ながら買い物してチェックボックスをチェックしていく感じです.
メモの数もまだ少ないし使っている機能も少ないので代替になるものがあるのではと探してみました.

要件としてはこんな感じ

  • OSS
  • サーバ側はWebDAVなどでセルフホストが利用可能
    • 若しくはクラウドサービスを使うけどE2EEが利用可能
  • LinuxとAndroidで動作する
    • Android版では買い物メモをデスクトップウィジットで表示したい

Joplin

現在EvernoteとZim Wikiから乗り換えて作業メモなどに利用しています.サーバはNextcloudなどWebDAVが利用でき,単体でE2EEが可能です.
LinuxではAppimageやnodeでのcli版もあり,cli版はarmなどでも動作します.

既にあるノートを全部同期するのは大変,同期ディレクトリを分けることは出来ますがクライアントは1箇所しか登録できないので難しい.ノートブック単位で同期できればいいのですが今の所出来ないようです

それとAndroidでのウィジットはフレームワークでサポートされていないので今の所サポートされないようです(◞‸◟)

とりあえず見送りです.

Carnet

Google Keep代替のアプリのようです.Linux,Android,Webで利用でき,デスクトップ版はElectron製のAppimageが用意されていてGoogle Keepからのインポート機能も付いています.これはGoogle TakeoutでExportして展開したものを指定することでインポートできるようです.
同期先サーバはNextcloudかCarnetのサービスの https://carnet.live です.

今の所暗号化は未対応.

AndroidでのウィジットはIssueに上がっています.

Linux armで動作しない&暗号化未対応だけれどelectronではないLinuxアプリを開発中だし暗号化もウィジェットもIssueにあがっているので将来に期待しつつGoogle Keepをインポートして試してみようと思います.(Takeout待ち……)

add)
Web版はhttps://carnet.live だけかと思っていたのですが,NextcloudアプリのCarnetを導入することでNextcloudでWeb版が利用できます.

add)
インポートしてみました.

termux-APIのTermux-usbを少し試す

Androidでdeb系ぽいLinux環境を実現できるTermuxからAndroidを操作するAPIのTermux-APIのupdateがありました.

termux api usb 01

Add a USB API compatible with libusb – see https://wiki.termux.com/wiki/Termux-usb for more information.

なんだか気になる更新内容です.

早速試してみます.

まずはパッケージを最新にして関連パッケージを導入
$ pkg update
$ pkg install root-repo
$ pkg install termux-api
$ pkg install libusb
$ pkg install clang
termux-usb コマンドでデバイスを確認してアクセス許可を与える(ここではUSBメモリ)
$ termux-usb -l
[
  "/dev/bus/usb/001/004"
]
$ termux-usb -r /dev/bus/usb/001/004
Access granted.

アクセスの許可はAndroidの画面で操作が必要です.

termux api usb 02

ちなみに,USB Keyboardは認識できませんでした(Androidでは利用できているのに!)

lsusb的にusb情報を表示するプログラムのサンプルをコンパイルして実行
$ cat << __EOF__ > usbtest.c
> $ cat usbtest.c
> #include <stdio.h>
> #include <assert.h>
> #include <libusb-1.0/libusb.h>
>
> int main(int argc, char **argv) {
>     libusb_context *context;
>     libusb_device_handle *handle;
>     libusb_device *device;
>     struct libusb_device_descriptor desc;
>     unsigned char buffer[256];
>     int fd;
>     assert((argc > 1) && (sscanf(argv[1], "%d", &fd) == 1));
>     assert(!libusb_init(&context));
>     assert(!libusb_wrap_sys_device(context, (intptr_t) fd, &handle));
>     device = libusb_get_device(handle);
>     assert(!libusb_get_device_descriptor(device, &desc));
>     printf("Vendor ID: %04x\n", desc.idVendor);
>     printf("Product ID: %04x\n", desc.idProduct);
>     assert(libusb_get_string_descriptor_ascii(handle, desc.iManufacturer, buffer, 256) >= 0);
>     printf("Manufacturer: %s\n", buffer);
>     assert(libusb_get_string_descriptor_ascii(handle, desc.iProduct, buffer, 256) >= 0);
>     printf("Product: %s\n", buffer);
>     assert(libusb_get_string_descriptor_ascii(handle, desc.iSerialNumber, buffer, 256) >= 0);
>     printf("Serial No: %s\n", buffer);
>     libusb_exit(context);
> }
> __EOF__
$ gcc usbtest.c -lusb-1.0 -o usbtest
$ termux-usb -e ./usbtest /dev/bus/usb/001/004
Vendor ID: 13fe
Product ID: 3600
Manufacturer:
Product: USB DISK 2.0
Serial No: 07AC10081C16381A

てことでTermuxからlibusbが使えるようになったようです.

ちなみに,lsusbを実行するとこんな感じです.rootedな端末だと使えるんでしょうけど.

$ lsusb
lsusb: /sys/bus/usb/devices: Permission denied
$ tsudo lsusb
/data/data/com.termux/files/usr/bin/tsu: 146: exec: : Permission denied
環境
$ dpkg-query -W termux-api libusb clang
clang   8.0.1-4
libusb  1.0.23-rc1-1
termux-api      0.47
$ adb shell dumpsys package com.termux.api | grep -E 'versionCode|versionName'
    versionCode=38 minSdk=21 targetSdk=28
    versionName=0.38
$ adb shell dumpsys package com.termux | grep -E 'versionCode|versionName'
    versionCode=75 minSdk=21 targetSdk=28
    versionName=0.75
$ getprop ro.bootimage.build.fingerprint
essential/mata/mata:10/QP1A.190711.122/420:user/release-keys
$ getprop ro.build.version.security_patch
2019-09-05
$ getprop ro.product.cpu.abilist
arm64-v8a,armeabi-v7a,armeabi

ffmpegでgifからmp4に変換した動画がInstagramに投稿できない

先日のttygifで作成したanimation gifをInstagramに投稿しようとしたところ,animation gifは投稿できるけどanimationせず1枚目の画像が表示されるだけです.ffmpegでmp4に変換するだけで良さそうだけど投稿できません.白い動画でプログレスがずっと表示され,「次へ」を押すとアプリ自体が落ちてしまいます.動画は同端末のvlcなどでは問題なく再生できています.

IMG 20191005 195714

$ ffmpeg -i tty.gif tty.mp4

音声がないのがいけないのかな?と anullsrc フィルタで無音の音声トラックを追加してみても変わらず.

$ ffmpeg -f lavfi -i anullsrc -i tty.gif -shortest tty.mp4

手詰まりになって検索してみると以下のページを発見.

このページによると以下の条件で投稿できないようです.

  • 3秒以下の動画
  • Instagramが受け付けないカラーエンコーディングの利用

今回の動画は20秒ほどなので長さは問題無さそうです.

うまく行っていなかった動画を確認すると元記事と同様 yuv444p を使っているようです.

$ ffprobe tty.mp4 2>&1 | grep -E "Stream.*Video"
    Stream #0:0(und): Video: h264 (High 4:4:4 Predictive) (avc1 / 0x31637661), yuv444p, 802x750, 73 kb/s, 4.17 fps, 4.17 tbr, 12800 tbn, 8.33 tbc (default)

てことで,以下のようにカラーエンコーディングに yuv420p を指定して変換すると投稿できました.(音声トラックはあってもなくてもどちらでもOKだった)

$ ffmpeg -i tty.gif -pix_fmt yuv420p -filter_complex "scale=trunc(iw/2)*2:trunc(ih/2)*2" tty.mp4
$ ffprobe tty.mp4 2>&1 | grep -E "Stream.*Video"
    Stream #0:0(und): Video: h264 (High) (avc1 / 0x31637661), yuv420p, 1058x750, 97 kb/s, 16.08 fps, 16.08 tbr, 12352 tbn, 32.17 tbc (default)

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matokenさん(@matoken)がシェアした投稿 –

公式の文章があればいいんですが見つからず.以下が少し近い?

変換環境
$ dpkg-query -W ffmpeg
ffmpeg	7:4.1.4-1+b2
$ lsb_release -dr
Description:	Debian GNU/Linux bullseye/sid
Release:	unstable
$ uname -m
x86_64
投稿環境
$ adb shell dumpsys package com.instagram.android | grep -E 'versionCode|versionName'
    versionCode=175574628 minSdk=23 targetSdk=28
    versionName=113.0.0.39.122
$ adb shell getprop ro.bootimage.build.fingerprint
essential/mata/mata:10/QP1A.190711.122/420:user/release-keys
$ adb shell getprop ro.build.version.security_patch
2019-09-05
$ adb shell getprop ro.product.cpu.abilist
arm64-v8a,armeabi-v7a,armeabi