先日の鹿児島Linux勉強会 2023.01 で発表時にGoogle Chrome を利用して画面共有時にChrome のタブしか選択できませんでした.スライドは.html だった(Asciidoctor Reveal.js)ので大丈夫だったのですが,別アプリケーションのデモを共有することが出来ませんでした.
先月は出来ていたのになぜだろうと調べてみました.
図 1. Chromeのタブしか共有できない
結果から言うとWayland環境でのGoogle Chrome のバグのようです.ワークアラウンドとして chrome://flags で 「WebRTC PipeWire support」という項目( chrome://flags/#enable-webrtc-pipewire-capturer )を「Enabled」に設定変更してウェブブラウザを再起動することで画面共有できるようになりました.この項目はバグが直ったら既定値になるようです.
例 1. chrome://flags/#enable-webrtc-pipewire-capturer
WebRTC PipeWire support
When enabled the WebRTC will use the PipeWire multimedia server for capturing the desktop content on the Wayland display server.
図 2. ウィンドウ共有や,デスクトップ共有も出来るようになった.
なお,Chromium, Brave も同様でした.Firefox については規定値のままで「単一のウインドウ」「画面全体」の共有が可能でした.
ということでWayland環境のウェブブラウザで画面共有をしたい場合はFirefoxを使うのが楽そうです.
Wayland困ることが少なくなったと思っていたのですが,まだぽつぽつこれ出来ないのかということに引っかかりますね><
環境
$ dpkg-query -W google-chrome-stable chromium brave-browser firefox-esr brave-browser 1.47.171 chromium 109.0.5414.74-2 firefox-esr 102.6.0esr-1 google-chrome-stable 109.0.5414.74-1 $ lsb_release -a Distributor ID: Debian Description: Debian GNU/Linux bookworm/sid Release: n/a Codename: bookworm $ arch x86_64